症例報告
50代男性|腰椎椎間板ヘルニアによる右下肢の痛み・しびれ|平塚市
2026.08.01
腰椎椎間板ヘルニアによる右下肢の痛み・しびれ
50代・男性・平塚市在住
ご来院時のお悩み
1か月ほどの間に、
右腰部から臀部、脚にかけての痛みを
3回ほど繰り返していました。
病院を受診してMRI検査を受けたところ、
腰椎椎間板ヘルニアと診断されました。
医師からは手術の適応ではないとの説明を受けていましたが、
右腰部から右臀部、大腿後面、下腿にかけて
痛みとしびれが続いていました。
特に夜間の痛みが強く、
右足の親指にも力の入りにくさがみられる状態でした。
- 右腰部の痛み
- 右臀部の痛み
- 右大腿後面の痛み・しびれ
- 右下腿の痛み・しびれ
- 夜間に強くなる痛み
- 右母趾(足の親指)の筋力低下

脚の動きや症状の出方を確認しながら、施術方針を考えます(施術イメージ)
医療機関での診断と既往歴
この方には、3年前に大腸がんの治療を受けた既往があり、
現在も半年に1回、医療機関で定期的な経過観察を受けています。
今回の腰から下肢にかけての症状についても
同じ医療機関で診察・MRI検査を受けており、
腰椎椎間板ヘルニアによる症状と診断されていることを確認したうえで施術
を行いました。
下肢の筋力低下や強い夜間痛などがある場合には、
鍼灸だけで経過をみるのではなく、
医療機関での検査・診断が重要です。
今回はすでに医療機関で検査・診断を受けており、
その内容を確認しながら施術を行っています。
施術前に確認したこと
腰から臀部、下肢にかけての痛み・しびれの範囲に加えて、
下肢伸展挙上テスト(SLR)や足趾の筋力について確認しました。
- 左SLR:約60°まで挙上可能・右側への関連痛なし
- 右SLR:約30°で疼痛出現
- 右母趾に筋力低下あり
- 右腰部~臀部~大腿後面~下腿に痛み・しびれ
- 夜間痛あり
夜間痛が強く、神経症状もみられていたため、
施術による刺激が過剰にならないよう注意しながら進めました。
行った施術
今回は身体の状態を確認しながら、
以下の施術を組み合わせました。
- 奇経治療
- 経絡治療
- YNSA(山元式新頭鍼療法)
- 腰部・下肢への鍼
- 低周波鍼通電療法
- 円皮鍼
① 奇経治療・経絡治療
まず、脈診など東洋医学的な視点から
身体全体の状態を確認しました。
奇経治療では、
督脈・陽蹻脈を中心に施術しました。
また、東洋医学的には腎虚証と判断し、
経絡治療による全身調整を行いました。
② YNSA(山元式新頭鍼療法)
YNSAでは身体の反応を確認しながら、
頭皮への鍼を行いました。
この時は、
脳幹点・H点・I点などを使用しました。
刺鍼後には下肢症状の状態を再度確認し、
その反応をみながら施術を進めました。

身体の反応を確認しながら頭部への鍼を行います(施術イメージ)
③ 腰部・下肢への鍼と低周波鍼通電療法
腰部には椎間関節周囲への刺鍼を行いました。
さらに、陽陵泉周囲や下腿部にも鍼を行い、
低周波鍼通電療法を組み合わせました。
右臀部から大腿後面、下腿まで広がる
痛みやしびれの状態を確認しながら、
刺激量を調整しました。

腰部や下肢の状態を確認しながら、必要な部位へ鍼を行います(施術イメージ)
④ 円皮鍼
施術の最後には、
奇経治療で使用した反応部位に円皮鍼を貼付し、
施術を終了しました。
翌日の経過
翌朝、施術後の状態を確認したところ、
ご本人から
「昨晩はとてもよく眠れました」
との報告がありました。
初回施術後の一つの変化として確認できましたが、
腰椎椎間板ヘルニアによる神経症状は
その後も経過をみていく必要があります。
また、施術直後や翌日に変化を感じられたとしても、
その状態がどの程度持続するかを確認することが重要です。
※「よく眠れた」は患者さんご本人から伺った主観的な感想です。
今後確認していくこと
今回の症例では、一度の施術後の変化だけで判断せず、
次の項目を継続して確認していくことにしました。
- 夜間痛の変化
- 右下肢の痛み・しびれ
- SLRの変化
- 右母趾の筋力
- 歩行状態
- 睡眠状態
この症例から
腰椎椎間板ヘルニアに伴う症状では、
腰だけではなく、臀部、大腿、下腿など
離れた場所に痛みやしびれが現れることがあります。
今回の症例では、
医療機関でのMRI検査と診断内容を確認したうえで、
奇経治療・経絡治療・YNSA・腰部や下肢への鍼を
組み合わせました。
また、筋力低下や夜間痛がみられていたため、
鍼灸施術だけで判断せず、
医療機関での経過観察を続けながら症状をみていくことが重要です。
たかはし治療院では、
痛みのある場所だけを見るのではなく、
医療機関での診断内容、筋力、動き、痛みやしびれの範囲なども
確認しながら、その日の身体の状態に合わせて施術を行います。
※掲載している症例は一例です。
身体の状態や施術後の変化には個人差があります。
同じ症状の方に同じ変化が起こることを保証するものではありません。
腰椎椎間板ヘルニアに伴って、
筋力低下が進行する、歩行が困難になる、
排尿・排便の異常、会陰部のしびれなどがみられる場合には、
速やかに医療機関へご相談ください。




