コラム
活性酸素とは?酸化ストレスと老化・健康の関係|日常生活でできる対策
鍼灸・施術
「活性酸素は身体に悪い」
「活性酸素を除去すれば老化を防げる」
「抗酸化食品をたくさん摂れば健康になれる」
健康や美容について調べていると、
このような情報を目にすることがあります。
確かに、活性酸素や酸化ストレスは
老化やさまざまな病気との関連について研究されています。
しかし、
活性酸素そのものがすべて身体に悪いわけではなく、
「活性酸素をすべて取り除けば健康になる」
というものでもありません。
私たちの身体では、
日常的な代謝の中でも活性酸素が作られています。
一方で身体には、
それに対応する抗酸化の仕組みも備わっています。
この記事では、
活性酸素とは何か、
酸化ストレスと健康・老化との関係、
そして日常生活でできる基本的な対策について
分かりやすく解説します。
そもそも活性酸素とは?
私たちは呼吸によって酸素を取り込み、
細胞がエネルギーを作るために利用しています。
その過程などで、
反応性の高い酸素由来の物質が生じます。
一般にこれらが「活性酸素」と呼ばれています。
「活性酸素=身体にとって不要な毒」
というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし活性酸素は、
身体の中でさまざまな反応に関わっているため、
存在すること自体が悪いわけではありません。

活性酸素と酸化ストレスについては、さまざまな病気や老化との関連が研究されています(イメージ)
大切なのは「活性酸素をゼロにする」ことではなく酸化ストレス
私たちの身体には、
活性酸素などによる酸化に対応する
抗酸化の仕組みがあります。
活性酸素の発生と
身体の抗酸化能力とのバランスが大きく崩れ、
酸化による影響が強くなった状態を
「酸化ストレス」と呼びます。
つまり、
「活性酸素をすべて取り除くこと」が
健康の目標ではありません。
身体には本来備わっている調節機能があり、
過剰な酸化ストレスにつながりやすい生活習慣を
減らしていくことが現実的な考え方です。
酸化ストレスと病気・老化との関係
酸化ストレスについては、
動脈硬化や糖尿病、
神経変性疾患、
炎症性疾患、
がんなど、
さまざまな病気との関連が研究されています。
また、
皮膚では紫外線などによる酸化ストレスが
肌の老化に関係することも研究されています。
ただし、
「酸化ストレスがあるから、この病気になる」
「活性酸素を除去すれば病気を治療できる」
と単純に考えることはできません。
病気には遺伝、加齢、生活習慣、
環境など多くの要因が関係しています。
しみ・しわ・たるみも活性酸素だけが原因ではありません
美容分野では、
活性酸素と
しみ・しわ・たるみなどを結びつけて説明することがあります。
紫外線は皮膚の老化に関係する重要な要素ですが、
加齢、皮膚の構造、乾燥など
さまざまな要因が関係します。
また、
頭痛・耳鳴り・難聴についても
「活性酸素が原因」と自己判断することは適切ではありません。
それぞれ必要な医療機関で原因を確認することが大切です。
酸化ストレスを考えるうえで見直したい生活習慣
特別な「活性酸素除去法」を探すより、
まずは健康全般に関わる基本的な生活習慣を
見直してみましょう。
1.喫煙を避ける
喫煙は健康へのさまざまな悪影響が知られており、
酸化ストレスにも関係します。
心臓や血管、
肺などへの影響を考えても、
健康のためには禁煙が重要です。
「抗酸化食品を食べているからタバコを吸っても大丈夫」
ということにはなりません。

健康を考えるうえでは、特別な抗酸化法よりもまず喫煙など基本的な生活習慣を見直すことが大切です(イメージ)
2.飲酒量を見直す
以前の記事では、
「適度な飲酒なら大丈夫」
とご紹介していました。
しかし健康への影響は
飲酒量やその人の体質、
病気や服用薬などによって異なります。
健康を考えるのであれば、
大量の飲酒を避け、
飲酒量をできるだけ少なくする
という考え方が基本になります。
3.紫外線を浴びすぎない
肌の老化という点では、
紫外線対策も重要です。
日焼け止め、
帽子、
日傘などを
生活環境に合わせて利用しましょう。
美容のためだけでなく、
皮膚を守るためにも
過度な紫外線曝露を避けることが大切です。
「抗酸化食品」は何を食べればよい?
食品には、
ビタミンC、ビタミンE、
カロテノイド、ポリフェノールなど、
抗酸化に関係する成分が含まれています。
そのため、
野菜や果物などを食生活に取り入れることは
健康的な食事の一部として大切です。
ただし、
「抗酸化作用のある食品を大量に食べれば
活性酸素を取り除いて病気を防げる」
という意味ではありません。
特定の食品だけに頼らず、
さまざまな食品を組み合わせることを基本にしましょう。

特定の「抗酸化食品」だけに頼らず、さまざまな食品を取り入れた食生活を基本にしましょう(イメージ)
サプリメントは多ければ多いほど良いわけではありません
「抗酸化作用があるなら、
ビタミンをサプリメントで大量に摂ればよい」
と思うかもしれません。
しかし、
栄養素によっては
過剰摂取が問題になる場合があります。
まずは通常の食生活を基本とし、
サプリメントを利用する場合には
持病や服用している薬なども含めて、
必要に応じて医師や薬剤師などに相談しましょう。
「激しい運動は活性酸素が増えるから身体に悪い」は本当?
運動によって、
一時的に活性酸素の生成が増えることはあります。
だからといって、
「活性酸素が増えるから激しい運動はしてはいけない」
と単純に考える必要はありません。
適切な運動は、
心臓や血管、
筋肉、
骨、
体重管理など、
健康にさまざまなメリットがあります。
大切なのは、
自分の年齢や体力、
持病などに合わせて
無理のない運動を続けることです。
ウォーキングなどから始めても十分です
普段ほとんど運動をしていない方であれば、
いきなり激しい運動をする必要はありません。
ウォーキングや軽い体操など、
続けやすい運動から始めてみましょう。
「活性酸素を除去するために運動する」
というより、
健康維持のために適切な身体活動を続ける
と考えるとよいでしょう。
水素水・水素吸入・水素サプリで活性酸素を除去できる?
以前の記事では、
「水素は活性酸素と結合して水となり、
体外へ排出される」
として、
水素水や水素吸入などをご紹介していました。
現在も水素に関する研究は行われていますが、
水素水・水素吸入・水素サプリなどによって、
病気や老化を予防・治療できると
一般的に断定できる段階ではありません。
そのため、
「活性酸素を除去するために水素を摂らなければならない」
と考える必要はありません。
病気の治療を受けている方は、
水素などの健康法を
医療機関での治療の代わりにしないことが重要です。
健康のために大切なのは、特別な「活性酸素除去法」ではありません
健康を守るために、
特別な食品やサプリメント、
機器などが必ず必要というわけではありません。
- 喫煙を避ける
- 飲酒量を見直す
- 野菜や果物などを含めバランスよく食べる
- 無理のない範囲で定期的に身体を動かす
- 必要な睡眠・休息を確保する
- 紫外線を浴びすぎない
- 持病がある場合は適切な医療を受ける
一つの成分だけに頼るのではなく、
日常生活全体を考えることが大切です。
活性酸素・抗酸化についてよくあるご質問
Q. 活性酸素は身体から全部なくした方がいいですか?
いいえ。
活性酸素は身体の中でも日常的に生じており、
さまざまな生理的な反応にも関係しています。
「ゼロにすること」が健康の目標ではありません。
Q. 活性酸素が老化の原因ですか?
酸化ストレスは老化との関連について研究されていますが、
老化は非常に複雑な現象です。
活性酸素だけが老化の原因というわけではありません。
Q. 抗酸化食品をたくさん食べれば病気を予防できますか?
野菜や果物などを含むバランスのよい食生活は
健康維持に大切ですが、
特定の食品を大量に食べるだけで
病気を防げるというものではありません。
Q. 激しい運動は活性酸素が増えるからやめた方がいいですか?
運動によって一時的に活性酸素が増えることはありますが、
運動には多くの健康上のメリットがあります。
体力や持病に合わせて適切な運動を行いましょう。
Q. 水素を摂れば活性酸素を除去できますか?
水素については研究されていますが、
水素水や水素吸入などで
病気や老化を防げると一般的に断定できるものではありません。
医療機関で必要な治療の代わりにはしないようにしましょう。
まとめ|「活性酸素を除去する」より生活習慣を整える
活性酸素は、
私たちの身体の中でも日常的に作られています。
問題となるのは、
活性酸素そのものをすべてなくせないことではなく、
酸化と抗酸化のバランスが大きく崩れた
「酸化ストレス」という状態です。
酸化ストレスは
さまざまな病気や老化との関連について研究されていますが、
「活性酸素が万病の原因」
「活性酸素を除去すれば病気を治療できる」
という考え方は適切ではありません。
健康を考えるのであれば、
特別な抗酸化法だけに頼るのではなく、
禁煙、適切な食生活、運動、睡眠、
飲酒量の見直し、紫外線対策など
基本的な生活習慣を大切にしましょう。
そして病気や症状がある場合には、
「活性酸素のせい」と自己判断せず、
必要な医療機関で原因を確認することが大切です。
たかはし治療院
院長 高橋道明




