コラム
慢性的な首肩こりは自律神経が原因?頭痛・めまいとの関係と鍼灸|大磯・平塚 たかはし治療院
肩こり自律神経鍼灸・施術首こり
自律神経が原因?
慢性的な首肩こりには、姿勢や身体の使い方だけでなく、
仕事量、睡眠、疲労、精神的な緊張など、
さまざまな要素が重なっていることがあります。
「自律神経の乱れ」という一つの言葉だけで判断せず、
身体全体と日常生活を含めて考えることが大切です。
たかはし治療院 院長 高橋道明
はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師
最終更新:2026年9月
「慢性的な首肩こりがなかなか楽にならない」
「仕事をしていると夕方には首から肩が重くなる」
「首肩こりだけでなく、頭痛や疲労、不眠なども気になる」
「自分の首肩こりは、自律神経と関係しているのだろうか?」
このようなお悩みや疑問を持つ方は少なくありません。
パソコンやスマートフォンを長時間使用する生活では、
首や肩に負担を感じる機会も多くなります。
特にデスクワークや細かな作業を長時間続けている方では、
首から肩、肩甲骨周囲の重さや張りが日常的な悩みになることがあります。
日本整形外科学会では「肩こり」について、
首や背中が緊張する姿勢での作業、長時間同じ姿勢を続けること、
運動不足、精神的なストレスなど、
複数の要因が関係すると説明しています。[1]
さらに、忙しい生活、睡眠不足、疲労などが重なり、
普段より首肩のつらさを強く感じる方もいます。
一方、インターネットでは
「自律神経の乱れが肩こりの原因」
「交感神経が優位だから血流が悪くなる」
という説明を見ることがあります。
慢性的な首肩こりの原因を、自律神経だけで説明することはできません。
この記事では、
慢性的な首肩こりが起こりやすい背景、頭痛・めまい・不眠との関係、自律神経についての考え方、医療機関へ相談した方がよい症状、鍼灸・経絡治療・YNSAについて現在の研究で分かっていること、日常生活でできること
まで詳しく解説します。
慢性的な首肩こりの原因・背景とは?
首肩こりは、一つの原因だけで起こるとは限りません。
日本整形外科学会も、肩こりに関係する要素として、
姿勢、運動不足、精神的なストレス、長時間同じ姿勢を続けることなどを挙げています。[1]
仕事の内容、身体の使い方、活動量、睡眠、疲労なども含めて、
現在の生活を振り返ってみることが大切です。
慢性的な首肩こりでよくみられる背景の一つが、
長時間同じ姿勢で作業していることです。
パソコン作業では、画面を見るために頭が前へ出たり、
キーボード操作で肩に力が入ったままになったりすることがあります。
スマートフォンを長時間見る場合にも、
下を向いた姿勢が続きやすくなります。
ただし「姿勢が悪いから肩こりになった」と一つの原因に決めるよりも、
同じ姿勢が長時間続き、身体を動かす機会が少なくなっていないか
という視点で考える方がよいでしょう。
デスクワークだけでなく、
細かな手作業や集中力を必要とする仕事を長時間続ける場合にも、
首肩に負担を感じる方がいます。
作業に集中していると、
知らないうちに肩をすくめている、
顎や歯に力が入っている、
肘や腕を浮かせた状態で作業していることもあります。
仕事が終わる頃に
「首の付け根から肩甲骨まで重い」
と感じる場合には、仕事中の身体の使い方も確認してみましょう。
仕事、人間関係、家庭のことなどで緊張している時間が長くなると、
無意識に肩をすくめたり、歯を食いしばったり、
身体全体へ力が入った状態になる方もいます。
精神的なストレスがすべての肩こりの原因ではありませんが、
日本整形外科学会でも肩こりに関係する要素の一つとして精神的ストレスを挙げています。[1]
「忙しい時ほど肩がこる」
「寝不足の翌日は首肩がつらい」
と感じる方もいます。
睡眠不足だけが肩こりの原因というわけではありませんが、
慢性的な首肩こりでは、
首肩だけではなく、睡眠・疲労・仕事量など生活全体を確認すること
も大切です。
「肩こり」という言葉で表現されていても、
必ずしも筋肉の緊張だけが原因とは限りません。
日本整形外科学会では、
頚椎疾患、肩関節疾患などに伴って肩こりがみられる場合もあるとしています。[1]
腕や手の痛み・しびれ、筋力低下などがある場合には、
頚椎症性神経根症などの確認が必要になることもあります。[2]
慢性的な首肩こりと一緒に現れることがある症状
首肩こりの方からは、
首や肩の重さだけではなく、
さまざまな症状について相談を受けることがあります。
- 首から肩にかけての重さ・張り
- 肩甲骨周囲のこり
- 首を動かした時の違和感
- 頭痛
- めまい・ふらつき
- 眼精疲労
- 疲れやすさ
- 眠りにくさ
- 身体全体が緊張している感じ
- 腕や手のしびれ
ただし、
これらの症状がすべて首肩こりによって起きているとは限りません。
それぞれ別の原因を確認する必要がある場合もあります。
首肩こりと頭痛
首肩の緊張が強い方の中には、
頭痛を同時に感じている方もいます。
日本整形外科学会の「肩こり」の解説でも、
肩こりに頭痛を伴うことがあるとされています。[1]
一方で、頭痛には緊張型頭痛、片頭痛などさまざまな種類があります。
日本頭痛学会では「頭痛の診療ガイドライン2021」を公表しており、
頭痛の種類に応じて診断・治療を考えることが重要です。[4]
そのため、
頭痛があるから「肩こりが原因」と決めつけないこと
が大切です。
首肩こりとめまい・ふらつき
「首肩がこると、ふわふわする」
「肩こりとめまいが一緒に出る」
と感じる方もいます。
しかし、めまいには耳の病気、片頭痛に関連するめまい、
薬剤、血圧の変化などさまざまな背景があります。
日本めまい平衡医学会では、BPPVやメニエール病、前庭神経炎などについて診療ガイドラインを整備しています。[5]
首肩こりと同時にめまいがある場合でも、
「首の血流が悪いから脳へ酸素が届かず、めまいが起きる」と単純に説明することはできません。
首肩こりと不眠・疲労
慢性的な首肩こりがある方の中には、
眠りにくさや疲労感を同時に訴える方もいます。
身体がつらいため寝つきにくい、
夜間に首肩の不快感で目が覚める、
睡眠不足の翌日は身体のつらさを強く感じるなど、
さまざまな経過があります。
そのため、当院では首肩だけではなく、
睡眠や疲労の状態についても必要に応じて確認します。
自律神経と慢性的な首肩こりは関係する?
慢性的な首肩こりについて調べていると、
「自律神経の乱れが原因」という説明を目にすることがあります。
自律神経は、心拍、血圧、消化、体温調節など、
自分の意思とは関係なく行われる身体の働きに関係しています。
仕事や精神的な緊張が続いている時に、
肩へ力が入りやすい、身体のこわばりを感じるという方もいます。
交感神経と副交感神経は、どちらか一方が良い・悪いというものではありません。
身体の活動や環境に応じ、それぞれ必要な役割を担っています。
「交感神経が優位だから首肩がこる」とは限りません
「交感神経が優位になると血流が悪くなり、それが肩こりの原因になる」
という説明だけでは、慢性的な首肩こり全体を説明することはできません。
実際には、姿勢、作業時間、身体の使い方、活動量、
睡眠、疲労、精神的なストレスなど、
さまざまな要素が関係することがあります。
そのため、当院でも
「自律神経を正常化すれば肩こりが治る」という考え方ではなく、
現在どのような負担が身体に重なっているかを確認する
ことを大切にしています。
複数の不調が重なっている場合
- 眠れない・途中で目が覚める
- 疲れが取れない
- 頭痛がある
- めまい・ふらつきがある
- 動悸を感じる
- 胃腸の調子が不安定
- 緊張や不安感が強い
こうした場合には、
「首肩こりだけを施術すればよい」と考えるのではなく、
それぞれの症状の経過を確認することが重要です。
症状によっては医療機関での確認を優先します。
頭痛、めまい、倦怠感、動悸、不眠、胃腸の不調など、
複数の症状が重なっている方へ、
当院の考え方を専門ページで詳しくご紹介しています。
「いつもの肩こり」と思わず医療機関で確認したい症状
長年肩こりがある方でも、
新しく神経症状などが現れた場合には注意が必要です。
日本整形外科学会によると、
頚椎症性神経根症では肩から腕の痛み、手指のしびれ、
上肢の筋力低下や感覚障害がみられることがあります。[2]
また、頚椎症性脊髄症では、
手先が不器用になる、箸やボタン操作がしにくくなる、
歩く時に脚がもつれる、手足がしびれるなどの症状がみられることがあります。[3]
- 手や腕のしびれが強くなっている
- 腕や手に力が入りにくい
- 箸・ボタン・文字を書くなど細かな動作がしにくくなった
- 歩く時に脚がもつれるようになった
- 突然、これまでにない強い頭痛が起きた
- 急に強いめまいが起き、歩くことが難しい
- 片側の手足に力が入りにくい
- ろれつが回りにくい
- 胸痛や強い息苦しさを伴う
- 意識が遠のく、失神する
- 転倒・交通事故などの後から首が強く痛む
- 痛みや神経症状が徐々に悪化している
このような症状がある場合には、
「いつもの首肩こり」と自己判断せず、
医療機関での評価を優先してください。
慢性的な首肩こりに対して鍼灸では何をする?
鍼灸というと、
「こっているところへ鍼を刺す」というイメージを持つ方も多いでしょう。
実際に、首・肩・肩甲骨周囲などの筋肉に緊張や圧痛がみられる場合には、
状態に応じてその周囲へ鍼を行うことがあります。
一方、慢性的な頚部痛では、
単純に「筋肉が硬いから痛い」と考えられない面もあります。
2023年のシステマティックレビューでは、
慢性頚部痛のある人で僧帽筋上部の硬さがやや高い傾向が示されたものの、
筋肉の硬さと慢性頚部痛との因果関係までは確認できないとされています。[6]
「硬い筋肉をすべて緩めれば慢性的な首肩こりが根本的に治る」という単純なものではありません。
たかはし治療院では、
首肩こりという症状名だけから使用する経穴を決めず、
症状の経過や身体の動き、手や腕の症状などを確認したうえで、
その日の状態に合わせて施術内容を考えます。
- 首肩こりがいつから続いているか
- どの部分が特につらいか
- 首や肩を動かした時の状態
- 仕事や日常生活で負担となる動作
- 頭痛・めまいの有無
- 手や腕の痛み・しびれ・筋力低下の有無
- 睡眠・疲労の状態
- これまでの病気や医療機関での診断
- 服用している薬
- 脈や腹部など東洋医学的な身体の状態

首・肩・肩甲骨周囲への鍼
首肩周囲に強い緊張や圧痛がみられる場合には、
必要に応じてその周囲へ鍼を行います。
肩甲骨周囲や背中まで張りを感じている場合には、
首だけでなく周囲の状態も確認します。
また、必要に応じてあん摩マッサージ指圧を組み合わせます。
刺激は強ければ強いほど良いわけではなく、その日の身体の状態や反応に合わせて調整します。

慢性的な首の痛みと鍼灸|研究ではどこまで分かっている?
首の痛みに対する鍼灸については、
複数のランダム化比較試験やシステマティックレビューが報告されています。
2024年に発表された慢性頚部痛に対する鍼灸のシステマティックレビュー・メタ解析では、
18件のランダム化比較試験が検討されました。
鍼灸を他の治療へ追加した場合には、一定期間後の疼痛や機能に有用な可能性が示されています。[7]
一方、この研究では
偽鍼との比較では痛みについて有意差が確認されなかった解析もありました。
さらに2025年の26試験・3,520人を対象としたメタ解析では、
疼痛や機能への有用性が示唆されていますが、
研究間のばらつきが大きく、
エビデンスの質は非常に低いものから中等度までと評価されています。[8]
現在の研究からは、鍼灸は慢性的な首の痛みに対する選択肢の一つになり得ますが、
「鍼灸なら必ず改善する」「根本原因を治せる」とまでは言えません。
当院では、このような研究結果も踏まえながら、
患者さん自身が感じるつらさだけでなく、
首の動き、仕事や日常生活で困っていることなども確認しながら経過をみています。
首肩こりに対する経絡治療
経絡治療は、
東洋医学の考え方をもとに、
症状が出ている場所だけではなく身体全体の状態を確認しながら行う鍼灸施術です。
東洋医学では「経絡」「気」「血」「臓腑」などの概念を用いて
身体の状態を捉えてきました。
東洋医学の体系の中で身体全体を整理するために使われてきた考え方です。
首肩こりでも手足の経穴を使うことがあります
経絡治療では、
首肩こりだからといって首だけに鍼を行うわけではありません。
脈や腹部などを確認し、
東洋医学的にその日の身体の状態を整理したうえで、
手足などの経穴を使用することがあります。
同じ首肩こりでも毎回同じ施術になるとは限りません。
その日の体調、脈、腹部、首肩の状態などを確認しながら、
使用する経絡・経穴・刺激量を考えます。
YNSA(山元式新頭鍼療法)と首肩こり
YNSAは、
Yamamoto New Scalp Acupuncture
の略で、山元敏勝医師によって考案された頭皮への鍼療法です。
当院では、症状や身体に現れている反応を確認しながら、
必要に応じて頭皮の施術点へ鍼を行います。
首肩こりの場合も、
「肩こりなら全員この一点」という施術ではなく、
身体の反応を確認しながら使用するポイントを選択します。

YNSAについても研究が始まっています
YNSAは臨床で使用されてきた一方、
首肩こりに対する研究は通常の鍼灸に比べるとまだ多くありません。
2025年に発表されたYNSAのランダム化クロスオーバー試験では、
A点への刺激、D点への刺激、無刺激を比較し、
肩こりの自覚症状などが検討されました。[9]
A点刺激では自覚的な肩こりに変化がみられましたが、
参加者は19名の健康成人であり、慢性頚部痛や疾患を持つ患者さんを対象とした大規模研究ではありません。
研究者自身も、今後は症状を持つ患者を対象にした大規模研究が必要としています。
そのため、「YNSAは通常の鍼より効果が高い」「即効性が保証されている」とは現時点では言えません。
当院では、施術後に可能な範囲で首や肩をもう一度動かしていただき、
患者さん自身が感じるつらさや動かしやすさなどを確認することがあります。
大磯・平塚・小田原で慢性的な首肩こりにお悩みの方へ
たかはし治療院では、
慢性的な首肩こりに対して
「肩を揉めばよい」
「首に鍼をすればよい」
という考えだけで施術することはありません。
首や肩の状態、身体の動き、
仕事や生活の中で負担になっていることなどを確認します。
さらに必要に応じて、
頭痛、めまい、腕や手のしびれ、
睡眠、疲労などについても伺います。
- 経絡治療
- YNSA(山元式新頭鍼療法)
- 首・肩・肩甲骨周囲への鍼
- 身体の状態に応じた手足や全身への鍼
- あん摩マッサージ指圧
すべてを毎回同じように行うのではなく、
その日の身体の状態や施術中の反応を確認しながら内容を調整します。
また、施術直後だけではなく、
仕事をした時に以前より楽だったか、夕方のつらさがどうだったか、首の動かしやすさがどう変化したか
など、実際の日常生活での経過も確認します。
慢性的な首肩こりで鍼灸院を選ぶ時に確認したいこと
鍼灸院は、それぞれ施術方法や考え方が異なります。
慢性的な首肩こりで鍼灸院を探す場合には、
口コミの点数だけではなく、どのような確認や施術を行っているかを見ることも大切です。
- はり師・きゅう師などの国家資格を確認できる
- 症状が始まった時期や経過を確認してくれる
- 手のしびれ・筋力低下なども確認している
- 施術内容や刺激量について説明がある
- 強い刺激を一方的に行わない
- 必要な場合には医療機関への受診をすすめてくれる
- 「必ず治る」「○回で根本改善する」と断定していない
- 施術後だけでなく日常生活での経過も確認している
「肩こり専門」「自律神経専門」という言葉だけではなく、
自分の症状をきちんと確認してもらえるか
も選ぶ際のポイントになります。
鍼灸施術後のケアと注意点
鍼灸を受けた後に、必ず特別なことをしなければならないわけではありません。
その日の体調を確認しながら無理なく過ごしてください。
施術後に身体が軽く感じても、
すぐに強い筋力トレーニングや激しい運動を行う必要はありません。
その日の体調をみながら、普段の生活を無理なく送ることを基本にしてください。
「施術後に身体を冷やすと自律神経が乱れる」と心配する必要はありません。
暑さや寒さに応じた服装をして、
自分が快適に過ごせる環境を選びましょう。
「鍼を受けた後は大量の水を飲まなければならない」という決まりはありません。
普段どおり、必要に応じて水分を摂ってください。
食事についても、特定の食品だけで首肩こりを改善しようとするより、
極端な偏りを避けることが基本です。
慢性的な首肩こりを悪化させないための日常生活
慢性的な首肩こりでは、
施術だけでなく日常生活を見直すことも大切です。
仕事そのものを変えることは難しくても、
小さな工夫から始めることはできます。
同じ姿勢を長時間続けない
「常に正しい姿勢でいなければ」と、
身体を固める必要はありません。
パソコン作業の途中で立ち上がる、
肩や腕を軽く動かす、
少し歩くなど、
長時間同じ状態を続けないようにしてみましょう。
無理のない範囲で身体を動かす
WHOの身体活動・座位行動ガイドラインでも、
成人を含め、身体活動を行い長時間の座位行動を減らすことが健康維持の観点から推奨されています。[10]
これは「肩こりには必ずこの運動をすればよい」という意味ではありませんが、
散歩など無理のない身体活動を生活へ取り入れることも一つの方法です。
首を強く揉みすぎない
首肩がつらい時に強く押したり揉んだりすると、
一時的に気持ちよく感じることがあります。
しかし、強ければ強いほど良いわけではありません。
痛みを我慢して強く揉む、無理に首を大きく回すといったことは避け、
痛みのない範囲で身体を動かしてください。
睡眠時間も確認してみましょう
睡眠不足が続いている時には、
身体の疲労感や首肩のつらさを強く感じる方もいます。
「自律神経を整える方法」を次々に試す前に、
まず自分の睡眠時間や休息が不足していないかを振り返ってみることも大切です。
慢性的な首肩こりについてよくあるご質問
首肩こりには、姿勢、仕事環境、身体の使い方、運動量、睡眠、疲労、精神的な緊張などさまざまな要素が関係します。
「自律神経の乱れだけが原因」と考えることはできません。
「鍼灸を受ければ自律神経が正常になる」と一律に説明することはできません。
当院では、自律神経という言葉だけにとらわれず、
現在の症状、睡眠、疲労、身体の状態などを確認しながら施術します。
首肩周囲へ鍼を行うこともありますが、
経絡治療では脈や腹部など身体全体の状態を確認し、
手足などの経穴を使用することもあります。
近年のシステマティックレビューでは、慢性的な頚部痛に対して疼痛や機能の面で有用な可能性が報告されています。
一方、偽鍼との比較で差が明確でない解析や、研究の質・ばらつきの問題もあります。
そのため、すべての方に同じ効果が出ると保証することはできません。
刺激は強ければ良いわけではありません。
その日の身体の状態や刺激への反応を確認しながら調整することが大切です。
必要に応じて使用します。
YNSAでは身体の反応を確認しながら頭皮の施術点を選択します。
ただし、現在の研究だけから「YNSAは首肩こりに高い効果がある」と断定することはできません。
症状が続いている期間、仕事や生活環境、
身体の状態、医療機関での診断、施術後の反応などによって異なります。
「○回で治る」と一律に決めず、
施術後と日常生活での経過を確認しながらご相談します。
参考文献・参考資料
- 公益社団法人 日本整形外科学会「肩こり」症状・病気をしらべる
- 公益社団法人 日本整形外科学会「頚椎症性神経根症」症状・病気をしらべる
- 公益社団法人 日本整形外科学会「頚椎症性脊髄症」症状・病気をしらべる
- 日本頭痛学会「頭痛の診療ガイドライン2021」
- 一般社団法人 日本めまい平衡医学会「ガイドライン等一覧」
- Opara M, Kozinc Ž. Which muscles exhibit increased stiffness in people with chronic neck pain? A systematic review with meta-analysis. Front Sports Act Living. 2023. PMID: 37712006.
- Fang J, et al. Durable Effect of Acupuncture for Chronic Neck Pain: A Systematic Review and Meta-Analysis. Curr Pain Headache Rep. 2024;28(9):957-969. PMID: 38856887.
- Effectiveness of Acupuncture for Neck Pain: Systematic Review and Meta-analysis with Trial Sequential Analysis. 2025. PMID: 41322280.
- Kaneko S, et al. Observer-Blind Randomized Crossover Trial of Yamamoto New Scalp Acupuncture in Diagnosis and Treatment Points for Neck Pain and Shoulder Stiffness in Healthy Participants. Med Acupunct. 2025;37(5):382-390. PMID: 41573022.
- World Health Organization. WHO Guidelines on Physical Activity and Sedentary Behaviour. 2020.
※本記事は上記の公的資料・学会資料・研究論文を参考に、一般の方向けに作成しています。個々の症状を診断するものではありません。症状の内容や経過によっては、医療機関での診察を優先してください。
まとめ|慢性的な首肩こりを「自律神経」だけで考えない
慢性的な首肩こりには、
長時間同じ姿勢を続けること、仕事や身体の使い方、
活動量、疲労、睡眠、精神的な緊張など、
さまざまな要素が関係することがあります。
また、首肩こりとともに
頭痛、めまい、疲労、不眠などを感じる方もいます。
しかし、
慢性的な首肩こりを「自律神経の乱れ」だけで説明することはできません。
また、頭痛やめまい、手のしびれなどをすべて肩こりのせいと考えることも避ける必要があります。
手や腕の筋力低下、手先が不器用になった、歩きにくくなったなどの症状がみられる場合には、
医療機関で頚椎や神経の状態を確認することも大切です。
鍼灸については、慢性的な頚部痛に対して有用な可能性を示す研究がある一方、
研究の質や結果にはばらつきがあります。
そのため、過度な効果を期待するのではなく、
施術後だけでなく実際の日常生活がどう変化したかを見ること
が大切です。
たかはし治療院では、
経絡治療・YNSA・首肩や肩甲骨周囲への鍼・身体への鍼灸・あん摩マッサージ指圧
などを、その日の身体の状態に合わせて組み合わせています。
お悩みの方へ
首肩の状態だけでなく、
身体の動き、仕事や生活での負担、
頭痛やしびれの有無、睡眠・疲労なども確認しながら、
その日の身体に合わせて施術を考えます。
院長 高橋道明
はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師




